ナイトの称号、「時代遅れ」で廃止に オーストラリア
(CNN) オーストラリアのターンブル首相は2日、「ナイト」と「デイム」の称号について、時代遅れと判断して授与を廃止すると発表した。
政府の発表によると、閣議でも「ナイトとデイムは現代の褒章制度にそぐわない」との認識で一致した。オーストラリア勲章からナイトとデイムを外すことについては、女王も了承していると説明。既に授与された称号には影響は及ばないとしている。
ナイトなどの称号は労働党のホーク政権時代に廃止されたが、アボット前首相が昨年、28年ぶりに復活させ、今年1月には英女王の夫フィリップ殿下に授与。これに対して国民からは、称号はオーストラリア国民に授与すべきだとして反発が強まった。
今回の決定には共和制を支持するターンブル首相の姿勢が反映されており、立憲君主制から共和制への移行を巡る論議が再燃している。
アボット前首相は立憲君主制を支持していたが、その前任のギラード元首相は共和制への移行を支持。エリザベス女王の引退が移行の契機になるだろうと述べていた。