「ロシア機を墜落させた爆弾」、ISISが機関誌に写真掲載
空き缶は金属でできていることから、空港の保安検査に使われる金属探知機やX線で検知することはできたはずだという。「しかしそれぞれの部品を別々にして持ち込み、保安検査をすり抜けた後に組み立てることは、あり得ないことでも不可能なことでもない」と同氏は指摘。もし同機に対してこの爆弾が使われたのであれば、内部関係者が関与して保安検査をかいくぐり、機内に持ち込まれた可能性が大きいと推定した。
ダビク誌の中でISISは、ロシアのシリア空爆について「性急で傲慢(ごうまん)な決断」だったと批判。写真に写っている空き缶などの部品については「ロシア機を墜落させるために使ったIED(手製爆弾)」だと主張している。
ロシア当局は同機を墜落させた爆弾について、推計1キロの爆発物が使われたとの見方を示していた。専門家によると、空き缶には500グラムの爆発物を充てんでき、これだけの量があれば「航空機を墜落させるには十分な量」だという。
ただしISISの主張する内容が事実なのか、それとも各国の情報機関や治安当局をかく乱する狙いがあるのかは分かっていない。
ロシア政府は5000万ドル(約62億円)の賞金をかけて犯人の行方を追っている。