米軍の病院誤爆は人為ミス、不備重なり目標見誤る
同機は爆撃の1分前、標的とする施設の座標を送信していたという。しかしバグラム空軍基地の作戦本部は病院の座標を把握していたにもかかわらず、標的とされた施設が攻撃禁止区域内にあることにも、同機が病院を空爆しようとしていることにも気づかなかった。
別の空軍幹部は記者会見で、調査の結果、空爆にかかわった米国の一部の人員が交戦規定に従っていなかったことも分かったと述べている。
キャンベル司令官によれば、国境なき医師団から米軍に対し、病院が空爆されていると連絡が入ったのは攻撃開始から約10分後。米軍が誤爆に気づくまでにはさらに17分かかり、その時点で既に空爆は終わっていた。
この報告について国境なき医師団は、米国が関与しない独立した立場からの調査を引き続き求めると表明。「米側の見方が示されたことで、さらに疑問が増えた」と述べ、「標的が見えず、攻撃禁止リストも利用できず、通信システムに不具合があったにもかかわらず米軍が攻撃を実行できたことに衝撃を受けている」とした。
一方、アフガニスタンのガニ大統領は米軍の調査報告について、北大西洋条約機構(NATO)主導の調査結果とも一致しており、徹底調査が行われたことを確信すると述べ、米軍が過ちを認めたことを評価した。