機体点検の整備士、エンジンに吸い込まれ死亡 インド空港
(CNN) インドの航空大手エア・インディアは17日までに、同国のムンバイ空港の駐機場周辺で離陸待ちの欧州エアバス社製のA319型機を点検中だった整備士がエンジンの空気取り入れ口に吸い込まれ、死亡したと発表した。
同社当局者によると、同機が16日夜、地上での走行開始前にけん引車で後ろの方へ押し出されている際に起きた事故だった。犠牲となった整備士は一連の作業を監督するため機首部の車輪部分に立っていて、被害に遭った。
インドで航空会社などの職員がこの種の事故で亡くなったのは初めてともみられる。
地元紙タイムズ・オブ・インディアは航空会社筋の情報として、整備士らは同機の補助出力装置が作動しないためエンジン起動作業で変則的な手続きを行っていたと報じた。これに対し、エア・インディアは同社は安全対策上の標準的な手順を全て踏んでいたと反論した。
同社はインドの民間航空行政当局の係員が整備士死亡の原因調査を開始したことを理由に、事故発生の詳細についての言及を避けた。
同機はハイデラバード行きで、乗客は既に搭乗していた。乗客がこの事故を目撃したのかは不明。
タイムズ・オブ・インディア紙によると、ハイデラバード空港で20年前、借りた空港内の通行許可証を持った男性が原動機付き自転車を運転して滑走路を横切った際、航空機のエンジンに吸い込まれる事故が起きていた。