深セン土砂崩れ 生存者2人を救出、遺体の回収も
中国・深セン(CNN) 中国南部・広東省深センの工業団地で起きた大規模な土砂崩れで、国営ラジオは23日、19歳の男性など生存者2人が同日早朝、救出されたと伝えた。
一方、市当局の記者会見ではがれきの中から犠牲者1人の遺体を回収したと発表。新華社通信は後にもう1人が遺体で見つかったと伝え、中国中央テレビは3人が死亡したと伝えている。
国営メディアの報道からCNNが推計したところでは、依然として76人の安否が確認できていない。
20日に起きた土砂崩れでは、建設残土の山が崩れて工場の建物や住宅がのみこまれた。
地元の競技場には仮設避難所が設置されて被災者が避難。6歳の男の子は、団地内で商品配送の仕事をしていた両親の行方が分からなくなったといい、「お母さんとお父さんに早く戻って来てほしい」と涙をぬぐった。
中国中央テレビの22日の報道によると、現場には4000人あまりが出動して大規模な捜索活動を続けている。
しかし4階建ての建物の高さにまでがれきや土砂が積み重なった場所もあり、土砂崩れでガスパイプラインも破断したことから作業は難航。捜索には数週間かかる可能性もある。
当局によると、工業団地の住人や労働者の多くは中国内陸部からの出稼ぎ労働者で、記録がない住民も多く、行方不明者の正確な数を把握するのは難しいという。