同性カップルの権利法案に反対デモ ローマ
ローマ(CNN) イタリア議会で近く、同性カップルに夫婦と近い法的地位を認めるシビルユニオン法案が審議されるのを前に、反対派が30日、ローマ市内で大規模なデモを実施した。
審議が予定されているのは、同性カップルに夫婦に準じた権利などを与え、子どもを持つことを認める法案。1週間前には80カ所以上の都市で、この法案を支持する集会が行われた。
今週は反対派が古代ローマの競技場「チルコ・マッシモ」遺跡に結集。主催者らの演説に耳を傾け、拍手を送った。
主催者側は200万人以上が参加したと発表した。実際の参加者は数万人とみられるが、今のところ当局の公式発表はない。
欧州主要国の多くは、すでに同性カップルのシビルユニオンや結婚を合法化している。しかしイタリアは、同性愛をタブー視するキリスト教カトリックの総本山、バチカン(ローマ法王庁)の「お膝元」でもあり、合法化には根強い抵抗がある。
デモ参加者の中にはカトリックの尼僧や幼い子どもの姿もあった。演説に立った指導者らは「子どもには父親と母親が必要だ」と主張。同性カップルが代理出産などの方法で子どもを持つことに対し、「子宮を売買する行為」との批判を展開した。
こうした声を受け、税法上などのシビルユニオンと子どもを持つ権利を別々に審議する案も浮上している。