イラン無人機、米空母上空で監視飛行 ペルシャ湾
ワシントン(CNN) 中東地域を管轄する米海軍第5艦隊は30日までに、ペルシャ湾の国際海域で作戦遂行中の米空母「ハリー・S・トルーマン」の上空をイランの無人機が監視飛行する事態が発生したと報告した。
今月12日朝に起きたもので、同艦隊の報道担当者は声明で「軍事的観点からは異常で未熟な行為」と非難した。同空母から発進したヘリコプターが無人機は兵器を搭載していないことを確認したという。
同空母上空を通過した無人機の高度は伝えられていない。
無人機はトルーマンの近くにいたとされるフランス空母「シャルル・ドゴール」にも近づいていた。同空母も国際海域上にいたという。
同報道担当者は無人機の上空通過で、トルーマンが危険な事態に直面することはなかったと述べた。航空機の着艦作業などは行われていなかったという。
イランの地方テレビは無人機が空母上空を通過したとするビデオ映像を放映したが、米海軍はこの映像の真偽は確認していない。海軍当局者は、このビデオの中にはソーシャルメディア上で既に流れる多数の海上映像とは異なる内容は含まれていないと述べた。
イラン半国営のファルス通信は、監視任務の無人機に加え、イラン海軍のカディル級潜水艦が情報収集や動向追跡のビデオ撮影のためトルーマン近くに派遣されたと報道。米空母に気付かれることなく明瞭な映像撮影に成功したと誇示した。
無人機がトルーマンに接近した12日には、イラン軍が小型艇に乗船した米海軍兵士10人を拘束する事件も起きていた。10人は翌日に解放されている。