キューバ、誤送の米ミサイルを返還 米国務省が協力を評価
ワシントン(CNN) 米国務省は13日、欧州に演習用として送られていた米国のミサイルが誤ってキューバに持ち込まれていた問題で、同国政府がこのミサイルを米国に返還したことを明らかにした。CNNの取材に述べた。
同省のトナー副報道官は爆薬などが装填(そうてん)されていなかったミサイルはキューバ政府の協力で戻ったと説明。特定の軍事取引承認問題への言及は連邦法で規制されているとし、詳細の説明は避けた。ただ、キューバとの国交正常化やハバナにおける米大使館再開などを踏まえ、米国はキューバ政府と相互に関心のある問題での接触が出来たと述べた。
今回の誤送問題の経緯に詳しい消息筋は先月、キューバに2014年に輸送されていたミサイルは空対地用の「ヘルファイア」と指摘。演習用の模擬ミサイルとしてスペインに送られていたが、誘導装置は不十分で、弾頭も装填されず、標的破壊に必要な追跡装置なども欠けていたとした。
ただ、標的の探知能力などで慎重な扱いを要する米軍事技術が含まれていたため、米政府当局者はミサイルが敵対勢力に渡ることを懸念していた。