ギリシャへの難民流入 子どもの割合激増、いまや3人に1人
(CNN) 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は14日までに、ギリシャへの渡航を試みる難民や移民らの現状に触れ、3人のうちの1人は子どもで昨年9月の10人のうちの1人から激増したと報告した。
国連は、欧州入りを目指す難民らの人数は今年これまで、昨年の最初の4カ月間の数字を上回っているとも発表した。ギリシャに入国した難民らの約36%は子どもで、21%が女性、男性が約43%と指摘した。
UNHCRの報道担当者は12日、ジュネーブで記者団に、地中海を無事に渡った難民らは今年8万人以上で、このうち7万4000人以上がギリシャにたどり着いたと説明。「沈没などの事故はほぼ連日のように発生しており、その犠牲者は少なくとも400人に達する」と語った。
国際移住機関(IOM)は先に、欧州諸国内に入った難民らは今年これまで8万3201人と発表。今年1月全体の人数は7万2193人で、2月の最初の10日間では5110人。地中海やエーゲ海などは冬季に荒天となることから渡航の人数が減速している。
ギリシャに着いた難民らの大半は紛争を逃避の理由に挙げた。1月に到着した人数の56%以上が内戦下にあるシリアからだった。
UNHCRは欧州諸国に対し新たに到着する難民らへの支援継続を要請。一部の国は今回の危機への打開策を模索することより難民らを自国から締め出すことに焦点を当てているようにも見えるとけん制した。