北朝鮮、米国に平和協定交渉を提案していた
ワシントン(CNN) 北朝鮮が昨年秋、ニューヨークの国連本部を通して米当局者らに接触し、朝鮮戦争の平和協定締結へ向けた交渉を提案していたことが分かった。複数の米高官がCNNに明かした。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは当初、米国側が交渉を持ちかけたと報じた。これに対して国務省のカービー報道官は、「交渉を最初に提案したのは北朝鮮のほうだ」とする声明を発表した。
声明によると、米国側は提案を受けて慎重に検討した結果、北朝鮮の核開発問題を議題に含めることを要求。北朝鮮側がこれを拒否したため、交渉は実現に至らなかった。
オバマ米政権はイランやキューバなど、米国と長年にわたり敵対関係にあった国との間で交渉を成立させてきた。北朝鮮に対しても、昨年10月の米韓首脳会談での記者会見で、核開発の中止と引き換えに制裁解除を約束したイランとの合意と同様の交渉に応じる用意があると表明した。
その際オバマ政権は、「北朝鮮がまず非核化の措置を取る」ことを前提条件としていた従来の立場から、「非核化を議題の一部とする」との条件に切り替えた。