英警察、ISISの「大規模テロ」を警戒
ロンドン(CNN) 英警察は現在、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」による「とてつもなく大規模なテロ」に備えて態勢を強化していることを明らかにした。ロンドン警視庁の幹部が7日の記者会見で語った。
ロンドン警視庁のマーク・ローリー警視監は、ISISが攻撃の対象を「国家の象徴としての警察や軍から、もっと広い範囲に拡大している」との見方を示した。
ローリー氏はまた、ISISが「野望」を抱いている大規模テロは、警察がこれまでに阻止してきた攻撃とはタイプが違うと指摘。一例として、昨年10月にエジプトのシナイ半島で起きたロシア旅客機の墜落を挙げた。
同氏はさらに、先月ソマリアの旅客機が爆発し、国際テロ組織アルカイダ系の過激派「シャバブ」が犯行声明を出した事件や、昨年11月に発生したパリ同時多発テロを挙げて、警戒の必要性を訴えた。
警察の報道官はこの後、ローリー氏の発言はテロの脅威についての具体的な計画ではなく、一般的な傾向を述べたものだと強調した。
ISISはシリアとイラクを支配地域としているが、今までに20カ国で70件以上のテロにかかわり、全世界の非イスラム教徒に対する攻撃を呼び掛けてきた。
英当局は現在、テロ警戒レベルを5段階のうち上から2番目の「深刻」に設定している。これは、テロが起きる可能性が「非常に高い」ことを意味している。