香港の家政婦、6分の1が虐待経験 「奴隷」並みの指摘も

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2014年、インドネシア人家政婦への虐待発覚に対して抗議する人々

2014年、インドネシア人家政婦への虐待発覚に対して抗議する人々

香港(CNNMoney) 香港で働く外国人らの家政婦の6人に1人が強制労働や物理的暴力、賃金搾取や食事、休憩時間の剥奪(はくだつ)などの被害を受けていると告発する調査報告書を人権団体が20日までに公表した。

家政婦の計1049人を対象にした非営利の人権擁護団体「ジャスティス・センター」による報告書で、総数のうちの14%は人身売買の手段を通じた就業としている。

香港で働く外国人らの家事手伝いは約33万6600人。同団体の今回の指摘が正しければ、最大で5万6000人が強制労働の環境下にあることになる。8カ国出身の家政婦を調べたとする報告書の共同作成者は、香港の行政当局は、家政婦が遭遇する苦境をこれ以上押し隠すことは出来ないと主張した。

強制労働の犠牲者とするインドネシアの23歳女性はCNNMoneyの取材に応じ、蹴られ殴られたり、腐った食事を与えられ、約1年間にわたり1日20時間も働かされたとの苦難を暴露。「香港で働く同業者らは似た環境にあると考えていた。誰も助けてくれなかった」と振り返った。

女性の月給は当時4110香港ドルで、同地の法定の最低賃金基準は満たしていた。インドネシアのレストランで食器洗いや客への料理提供などで稼いでいた報酬の4倍以上の水準だった。現在の為替相場では香港の1ドルは約14円となっている。

インドネシア人女性は香港での仕事を始めてから約1カ月後に虐待が始まったと主張。雇用主は家財品などを間違った場所に置いたなどの理由で殴打する仕打ちを加えたとしている。腐った食事を与えられ、病気にもなった。しかし、仕事斡旋の業者が旅券を保管し、求職の広告で地元の消費者金融業者から借金して月給の最大75%まで差し引かれる境遇にあったため逃げ出すことは出来なかったとしている。

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