仏テロ容疑者の捜査で大量の武器発見、「何かを始める準備」か
ベルギー国家治安当局トップも20日、CNN系列局VTMニュースに対し、欧州が過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の脅威にさらされている現実はまだ到底終わっていないとの見方を示し、「大勢の人物が攻撃を実行し、西側の民主主義にダメージを与える目的で西欧に向かっているらしいことも分かっている。引き続き厳重な警戒が必要だ」と強調した。
パリの同時テロでは、9人の実行犯が飲食店やコンサート会場で銃を乱射したり爆弾を爆発させるなどして130人を殺害した。アブデスラム容疑者はこの事件に直接関与した容疑者の中で唯一生き残った人物だったとされ、パリ検察によると、テロ計画に中心的な役割を果たしたのも同容疑者だった。
ベルギー連邦検察によると、アブデスラム容疑者はベルギー生まれでフランス国籍を持つ。テロ組織の活動に加わって殺人に関与した疑いが持たれているが、検察の発表ではテロ組織名には言及していない。ただ、パリ同時テロではISISが犯行を認める声明を出していた。
18日の作戦で拘束された残る4人のうち、2人はテロ行為にかかわった疑い、1人は犯罪者をかくまった疑いが持たれている。残る1人は釈放された。
アブデスラム容疑者は警備が厳重なブリュージュの刑務所で勾留されていて、捜査には協力的だという。