欧州でテロ再発の恐れ、米国務省が警戒呼びかけ
(CNN) ベルギーの首都ブリュッセルで起きた爆弾テロ事件を受けて米国務省は、欧州で近いうちに再びテロが起きる恐れもあるとして、欧州滞在者や渡航者に警戒を促した。爆発が起きたブリュッセル空港は23日も封鎖が続き、欧州全土に混乱が広がっている。
米国務省は22日に出した警戒情報で、欧州では「テロ組織が依然として差し迫った攻撃を計画している」と述べ、スポーツイベントや観光地、飲食店、交通機関などが狙われる可能性があると指摘。公共の場所や交通機関では警戒を怠らず、特に宗教関連の祭日や大規模なフェスティバルあるいはイベントでは注意を払う必要があると呼びかけた。
オーストラリアやオランダ、カナダ、ニュージーランド、フィリピン、インドなどの各国も同様の警戒を促している。
一方、英国は23日、ベルギーへの渡航自粛勧告は撤回し、「引き続きベルギー当局の指示に従うよう勧告する」とした。
ブリュッセル空港は25日まで旅客便の運航を停止する方針で、この間の商用便は全便が欠航となる。一方、貨物機と自家用機については23日夕から運航を再開する。26日からの営業再開については、爆発による被害状況を見極めた上で判断する。
ブリュッセルで22日に起きた連続テロでは31人が死亡。過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」が犯行を認める声明を出している。