フィリピン過激派、人質のカナダ人男性を殺害
(CNN) カナダのトルドー首相は25日、フィリピンでイスラム過激派アブサヤフの人質になっていたカナダ人男性が殺害されたと発表した。
トルドー首相は声明で「血も涙もない殺人行為」「残忍な犯行だ」と非難した。
死亡したとされるジョン・リズデルさんは、昨年9月21日にフィリピン南部ミンダナオ島沖にあるサマル島のリゾートホテルで拉致された4人のうちの1人。
アブサヤフは先月、4人が助けを求める場面の映像を公開していた。映像では背後に武装した覆面の男たちが立ち、その1人は身代金などの要求が通らなければ「恐ろしいこと」をすると脅していた。
トルドー氏は、カナダ当局としてほかの人質の安全や解放交渉に悪影響を及ぼす情報は一切公開しないと強調した。
アブサヤフは国際テロ組織アルカイダとのつながりが指摘される分離独立派組織で、フィリピン南部のこの一帯を拠点とし、外国人を人質に取る犯行などを繰り返してきた。
昨年10月に公開された人質4人のビデオには重武装の覆面集団とともに、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」のものとよく似た旗が映っていた。