米韓を「恐怖の悪夢」に、北朝鮮がTHAAD配備に対抗
ソウル(CNN) 北朝鮮の朝鮮人民軍は、米韓が韓国への配備を発表した高高度迎撃ミサイルシステム「THAAD(サード)」に対抗するため、「物理的措置」を講じて米韓を「極度の不安と恐怖の悪夢」に陥れると威嚇した。
THAADは米韓が8日に配備を発表したもので、超高速・高高度の中距離弾道ミサイルを撃墜する能力があり、米国は何年も前から使用している。北朝鮮が言及するのは初めて。
朝鮮中央通信は朝鮮人民軍の声明として、「敵に対して再度警告する。いったん命令が出れば朝鮮人民軍は無慈悲な報復攻撃を行い、韓国は炎と瓦礫(がれき)の海と化す」と伝えた。
北朝鮮は9日に潜水艦発射弾道ミサイル実験を実施。韓国政府は、この実験は失敗に終わったとの見方を示している。北朝鮮は6月にも移動式中距離弾道ミサイル「ムスダン」2発を発射した。
THAADの配備に対しては、中国とロシアも強く非難している。
韓国の朴槿恵(パククネ)大統領は11日、北朝鮮の威嚇について、朝鮮半島の人々の「生命を脅かす問題」だと指摘。「我々が北朝鮮以外の第三国に対してTHAADを使用したり、安全保障上の利益を侵害したりする理由はない」と強調した。