トルコ・クーデター未遂 逮捕者6千人、一部で抵抗も
(CNN) トルコのクーデター未遂から2日が過ぎた17日、エルドアン大統領は最大都市イスタンブールの公邸前で集まった大勢の市民らを前に演説し、首謀者らの摘発を続けると宣言した。クーデター未遂による死者は市民161人を含む少なくとも290人、負傷者は1400人を超えている。
15日のクーデター未遂に関連してこれまでに、兵士数千人と司法関係者数百人を含む約6000人が逮捕・拘束された。逮捕者はさらに増える見通し。ユルドゥルム首相は「重い代償を負わせる」と述べ、エルドアン大統領は全国家機関から「ウイルス」を排除すると語った。
大統領府によると、逮捕者にはインジルリク空軍基地の司令官も含まれる。同基地は米国がシリアとイラクの過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」を空爆するための拠点として使っていた。
アナトリア通信は、エルドアン大統領の上級軍事顧問に対しても拘束命令が出されたと伝えている。
クーデターの企てが失敗に終わった数時間後、ヘリコプターでギリシャに着陸したトルコ兵8人は、ギリシャへの不法入国で逮捕された。エルドアン大統領が17日の演説で明らかにしたところでは、ギリシャのチプラス首相はこの8人を15~20日以内に引き渡すと表明したという。
関係者によると、アンカラの約300キロ南部にあるコンヤ空軍基地では17日、クーデター未遂に関与して逮捕に抵抗している一派と治安部隊との衝突が起きた。事態は既に収拾したと政府は説明している。