THAAD反対派、首相に卵投げ付け抗議 韓国
(CNN) 韓国の黄教安(ファンギョアン)首相が高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)の配備先に決まった同国南部の慶尚北道星州(キョンサンプットソンジュグン)を訪問した際、THAADへの理解を求めた首相に対し、反対派の住民が卵を投げ付けるなどして抗議する出来事があった。
韓国軍は13日、北朝鮮の核とミサイルの脅威から国民を守るため、首都ソウルから南東へ約250キロ離れた星州にTHAADを配備すると発表していた。
星州は人口約4万5000人の農村地帯。配備決定に対し、多くの住民が健康や環境への影響を懸念して反対の声をあげた。住民らは、当局から事前に相談がなかったと主張する。
黄首相は15日、住民の怒りを鎮める目的で現地を訪問。テレビ中継された演説の中で、発表前に住民に知らせなかったことを認め、改めて謝罪した。
首相はTHAADの安全性を強調し、「少しでも皆さんの安全を損なうとしたら配備するはずがない」と訴えた。
しかし反対派は納得せず、首相に卵や水のボトルを投げ付けて抗議。側近や警備員がかさや素手でこれを避けようとする姿もみられた。
首相はその後、反対派やトレーラーに車を囲まれ、6時間にわたって立ち往生した。