内戦下のシリア、拷問で1万7723人が獄中死か 人権団体
拷問の手口には手や足のつめのはぎ取り、熱湯やたばこの火をつかったやけどなどが含まれる。ゴム製タイヤに体をねじらせて押し込める方法、水の中での電気ショックなども使われた。レイプや性的虐待も行われた。
拷問被害を受けた住民の多くは治安維持に当たる4情報機関に逮捕された。空軍情報局や軍情報機関などが含まれる。いったん各機関の拘束施設に移され、反テロ裁判所や軍野外法廷で裁かれた後、軍刑務所に移送された。アムネスティは各法廷での手続きは露骨なほど公正さに欠けると弾劾している。
アムネスティなどの人権擁護団体はシリア内の国営の刑務所内で拷問が起きているとの情報は長年にわたって入手していた。これらの拷問は反体制派弾圧のためアサド現大統領の父親であるハフィズ・アサド元大統領が実権を握っていた1980年代にさかのぼるという。