シリア停戦発効、直後に攻撃報告 活動家「楽観できない」
シリアでは今年2月にも停戦が発効したが、それから数日のうちにアレッポなどで空爆が報告され、結局失敗に終わっている。ケリー長官は12日、今回の停戦が不完全だとする批判に対し、「もちろん完璧とはいえない」としたうえで、殺戮(さつりく)と破壊が続く状態は「不完全よりもっと悪い」と強調。「これは我々にとって、統一国家としてのシリアを救う最後のチャンスかもしれない」と述べた。
国際支援団体「マーシーコー」の対シリア支援責任者は「アレッポへの支援をすぐに始める用意がある」「食料配給の荷作りもできた」とする一方、スタッフやトラックを送り出す前に全勢力が停戦を守っていることを確認する必要があると述べた。
在英の非政府組織(NGO)「シリア人権監視団」によると、反体制派が支配するアレッポ東部では12日、停戦発効の直前に空爆があり、子ども3人を含む少なくとも7人が死亡した。
10日から11日にかけての週末にはアレッポと北西部イドリブへの空爆で93人の死者が出ていた。このうち61人は、イスラム教の祭日を控えてにぎわう市場への爆撃で死亡した。
CNNの電話インタビューに応じたアレッポ・メディア・センターの活動家は、背後に爆発音が響くなかで「停戦の行方を楽観視してはいない」と語った。