シリア停戦発効、直後に攻撃報告 活動家「楽観できない」
(CNN) 内戦の続くシリアで12日、米国とロシアが仲介した停戦合意が日没とともに発効した。ただ反体制派団体によると、停戦発効後も複数の地域で政権軍の空爆などが報告されている。
停戦合意は政権軍と反体制派が戦闘を停止し、北部アレッポなど戦闘勢力に包囲された都市への人道支援を可能にする内容。
ケリー米国務長官は停戦が順調に発効したとする一方、「はっきりとした結論を出すには到底早すぎる」と述べた。
一方、シリアのアサド大統領は同日、反体制派から先月奪還したばかりの西部ダラヤを訪問。停戦発効の数時間前に国営シリア・アラブ通信(SANA)を通し、「わが国はテロリストから全ての土地を奪い返し、安全と治安を回復させ、破壊されたインフラなどを全て建て直す」と宣言した。アサド氏は反体制派を「テロリスト」と呼ぶことが多い。
反体制派団体「アレッポ・メディア・センター」によると、停戦が発効した12日の日没以降、すでに5カ所で攻撃が報告された。政権軍のヘリコプターがアレッポ近郊に、たる爆弾を上回る殺傷力を持つ爆弾を投下したとの情報もある。CNNはいずれも独自には確認していない。