祭り会場で混乱、52人死亡 「警察が発砲」の情報も エチオピア

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警察が催涙ガスを撃つ中、逃げだす人々

警察が催涙ガスを撃つ中、逃げだす人々

(CNN) エチオピア中部オロミア州ビショフトゥで2日に行われたオロモ族の祭りの会場で、警察が警告射撃を行ったために集まっていた人たちが折り重なって倒れ、52人以上が死亡した。同国のレダ通信相が明らかにした。

レダ通信相によると、壇上に上がろうとした高齢者が暴行される騒ぎがあり、警察が宙に向けて威嚇射撃を行った。これが引き金となり、会場にいた人たちが折り重なって倒れたという。警察によれば、祭りには推定200万人が集まっていた。

一方、同国野党のオロモ連邦議会党は、警察が集まった人たちに向けて実弾を撃ち、120人あまりが死亡したと伝えている。

「与党は祭りを自分たちの政治的利益のために利用しようとした」と同党幹部は主張。「集まった人たちが野党の演説を聞こうとしなかったために衝突が起き、治安部隊が銃撃して催涙弾や実弾を使った。そのために混乱が起きた」としている。

これに対してレダ通信相は「収容した遺体に銃弾による傷はなかった」と述べ、犠牲者は折り重なって倒れて圧死したと強調。治安部隊はほとんどが武器を持っておらず、銃撃には関与しなかったと説明している。

オロモ族はエチオピア最大の民族で、同国の人口1億人のうち3分の1以上を占める。しかし長年にわたって冷遇され、最近では政府の進める開発でオロモ族の農地が接収されて反発が強まっていた。

リオデジャネイロ五輪に出場して銀メダルを獲得した同国のフェイサ・リレサ選手は、オロモ族が政府によって不当な扱いを受けているとして抗議していた。

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