中国軍事費、20年には倍増の可能性 35兆円規模か
ロンドン(CNNMoney) 軍事情報企業「IHSジェーンズ(IHS)」は15日までに、中国の軍事費が2020年に10年の1230億米ドルからほぼ倍増の2330億ドル(現在の為替市場では約35兆1000億円)に膨らむと分析する新たな報告書をまとめた。
中国の軍事費の規模は現在、世界2位。現行の伸び率を見た場合、20年までには英国の国防費の4倍以上に達し、西欧諸国の軍事費の総計分を上回ると分析している。
アジア太平洋地域の諸国の国防費は近年、国内経済の成長と共に増加基調にある。近年、緊張感が高まる南シナ海の領有権論争が今後、軍事費をさらに押し上げる要因になるとも見ている。
IHSの首席アナリストは、アジア太平洋地域の軍事政策の重点は従来の領土防衛から、勢力圏の拡張へ移行していると指摘。同地域にとっては新たな政策上の潮流でもあり、関連諸国間で軍事力を試す遭遇が増える可能性を意味するとも分析した。