イラン、地対空ミサイルの発射実験 安保理決議には違反せず
(CNN) 米政府当局者は9日までに、イランが地対空ミサイルの発射実験を実施したことを明らかにした。ただ、このミサイルの性能は自衛が目的で、国連安全保障理事会がイランに対して打ち出した弾道ミサイル発射実験の禁止決議の対象外としている。
地対空ミサイルはイランが今月初旬に実施し、失敗していた中距離ミサイルと同じ発射台が使われたという。
この中距離ミサイルについてはトランプ米政権が弾道ミサイル禁止の安保理決議違反と反発し、フリン大統領補佐官(国家安全保障担当)はイランは米国の警告下に正式にあるとけん制。トランプ大統領はツイッターで「火遊びしている」と非難していた。米政府はその後、イランの個人や企業を対象に新たな経済制裁を科していた。
米政府当局者は8日に実施された地対空ミサイルの試射について、1979年のイラン・イスラム革命の記念行事との関連性に言及した。イランの軍事的動向については注視しているとも述べた。
一方、イランは米国の新たな経済制裁はイランの核開発交渉に関する多国間合意に相反すると主張。国営イラン通信(IRNA)は、ミサイル開発の純然たる目的は自衛手段との同国外務省の見解を伝えていた。