北朝鮮の新型エンジン、ICBMに使用可能か 米当局者
ワシントン(CNN) 北朝鮮が19日に燃焼実験を実施した新型のロケットエンジンは、大陸間弾道ミサイル(ICBM)に塔載できる出力だった可能性がある。米国防当局者2人がCNNに語った。
同当局者らによると、このエンジンをICBMに使う場合に一部調整を加える必要があるかどうかは不明。国防総省がさらに詳しい分析を進めているという。
北朝鮮がICBMを持てば、米本土への攻撃も可能になる。高性能ロケットの設計は、その開発に不可欠な段階のひとつと考えられている。
燃焼実験は北西部の東倉里(トンチャンリ)にある西海(ソヘ)衛星発射場で実施された。朝鮮中央通信(KCNA)によると、燃焼室の推進特性、エンジン全体の構造的安全性や信頼性、タービンポンプ装置の動きなどを測定した。
北朝鮮は実験の「成功」を宣言し、ロケット開発における「大きな飛躍」と位置付けた。
英シンクタンク、国際戦略研究所(IISS)のミサイル専門家、マイケル・エレマン氏はCNNに「このエンジンの出力は大型ICBMの第1段階、あるいは第2段階にも十分な大きさかもしれない」と語った。北朝鮮がこれまでの軍事パレードで公開してきたICBMの試作版には「大きすぎる」ように見えるが、小型化の技術をすでに獲得している可能性もあるという。
米国防総省の報道官は今回の実験を受けて、「北朝鮮の動向を非常に注意深く見守り、把握している」と述べた。
実験はティラーソン米国務長官による東アジア歴訪の最終日、中国の習近平(シーチンピン)国家主席と会談する数時間前に実施された。