母は「空爆で死亡」、4歳女児の目に破片 モスル戦闘の惨状
イラク治安部隊がこの地区を解放し、ハウラちゃんが治療を受けられたのは、3日後だった。妻とおじ、おばの遺体はほかの人たちの助けを借りて埋葬した。
惨状はこの地区だけではなかった。100人以上が避難していたと思われる、近くにあった複数階建ての建物も倒壊した。
民間人の犠牲者が出たのは到底、今回だけにとどまらない。モスルでは毎日のように、住民がISISによって人間の盾にされ、戦闘に巻き込まれる。空爆、爆弾、銃弾、爆発によって市民が死亡しても、ニュースにはならない。
アラーさんは、ハウラちゃんの前で母親の話をする時にはささやき声になった。しかしハウラちゃんは、自分の目について記者が話す声を聞き、「見て、開けられるから」と小さな指でまぶたをかすかに持ち上げて見せた。
それからもう一度、母のことを尋ねた。