救助ヘリの中で女児出産、洪水被害のペルー
(CNN) ペルー北部で洪水に見舞われた村から救助された女性が、軍のヘリコプターの中で女の子を出産した。ペルー陸軍が明らかにした。6日現在、母子ともに元気な様子だという。
マリア・ホセファ・ピンゴ・サンチェスさん(20)は現地時間の4日午後に救助され、ヘリコプターが病院に到着する15分前の午後3時50分ごろ、ヘリの中で女の子を出産した。
国営テレビによると、女の子はスペイン語で「空」を意味するシエロちゃんと命名された。
政府系通信社によると、ペルー北部では何週間も続いた豪雨による洪水で、これまでに106人が死亡し、100万人以上が被災している。被災者の中には子どもや妊婦も多数含まれる。
ピンゴさんを救出した兵士はペルー陸軍が公開したビデオの中で、2日前から出産の兆候はあったものの、病院に到着する前に生まれるとは思わなかったと振り返った。出産には応急措置で対応し、無事に誕生すると、その場にいた全員が喜びに包まれたという。
「この子は将来、パイロットか、兵士か、それとも司令官になるかな。何にしても、今や私たちの家族の一員だ」。兵士は笑顔でそう語った。
ピンゴさんは病院で地元メディアの取材に答え、「もう時間だった。娘は空中で生まれたかった」と話している。6日には救助部隊の司令官が面会して誕生祝いを届けた。
ペルー貿易観光省は出産直後の母子の写真をツイッターに投稿し、「希望はこうして生まれる」という一文を添えている。
María fue rescatada del desierto de Nueva Esperanza y dió a luz en helicóptero. Gracias @EjercitoPeru y @fapperu #Chiclayo. #UnaSolaFuerza pic.twitter.com/zku47pPyaw
— MINCETUR Perú (@MINCETUR) 2017年4月4日