米、アサンジ容疑者の逮捕準備進める 「言論の自由」認めず
ワシントン(CNN) 米政府関係者は21日までに、CNNに対し当局が告発サイト「 ウィキリークス」の創始者ジュリアン・アサンジ容疑者を逮捕する準備を進めていると明らかにした。
ウィキリークスが米軍の情報アナリストだったチェルシー・マニング受刑者から提供された大量の機密情報を公開して注目を集めたのが2010年。当局はアサンジ容疑者とウィキリークスについて少なくともこの年までさかのぼって捜査している。
また、検察当局はアサンジ容疑者の訴追が言論の自由を定めた合衆国憲法修正第1条に抵触しないか検討していたが、問題を回避する方法を見つけたと考えているという。
米中央情報局(CIA)のポンペオ長官は先週、米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)での講演で、ウィキリークスの果たした役割は憲法で認められた範囲を越えているとの踏み込んだ発言を行った。
長官はウィキリークスが「チェルシー・マニング受刑者に特定の機密情報を奪うよう指示した。また、米国を特に標的としていた」と述べた。
「もはやウィキリークスは、その真の姿つまり、ロシアのような国家からしばしば幇助(ほうじょ)を受ける非国家的な敵対的情報機関と呼ばれるべきだ」と長官は述べるとともに「アサンジ容疑者に憲法修正第1条の定める自由は認められない。彼はロンドンのとある大使館に居座っているし、米国民ではない」と指摘した。
セッションズ司法長官も20日、アサンジ容疑者の逮捕は「優先課題」だと述べた。
こうした動きは政治的なものに過ぎないと見ることもできる。アサンジ容疑者はロンドンのエクアドル大使館に滞在していて手の出しようがないからだ。