マドゥロ氏が改憲へ大統領令、野党は非難 ベネズエラ
(CNN) 南米ベネズエラのマドゥロ大統領は2日までに、改憲へ向けた大統領令に署名を行った。これについて野党指導者からは避難する声が出ている。
マドゥロ大統領は、憲法の改正を行える「憲法制定国民議会」の立ち上げに向けた大統領令に署名した。立法機関の再構築や大統領の執行権の再定義につながる可能性もある。
マドゥロ大統領は詳細を明らかにしていないが、憲法制定に向けた国民議会は、直接かつ非公開の投票によって選ばれた約500人の代表者によって構成される見通し。
マドゥロ大統領は現在の「腐った」議会を修正する必要があるとの見方を示した。現在、ベネズエラ議会は野党が過半数をおさえている。マドゥロ大統領はメーデーで集まった支持者らに対して改憲についての計画を発表した。
首都カラカスでは反体制派のデモ参加者に催涙ガスや放水が行われている。ベネズエラでは4月初旬から選挙を求めて抗議活動が続いている。
前回、ベネズエラで憲法改正に向けた国民議会が作られたのは1999年。当時のチャベス大統領時代に現在の憲法が策定された。
野党側はこうした動きについて、マドゥロ大統領による「自作自演のクーデター」だと指摘。野党指導者のエンリケ・カプリレス氏はマドゥロ大統領がベネズエラ憲法を「殺している」と批判した。