原因不明の疾患で12人死亡、汚染物質に接触か リベリア
(CNN) 世界保健機関(WHO)は1日、西アフリカのリベリアで原因不明の疾患による死者が相次ぎ、4月23日以来12人が死亡していることを明らかにした。
同国南部シノエ郡では、子どもを含む21人に頭痛や下痢、嘔吐(おうと)、意識混乱などの症状が出て、まだ3人が入院しているという。患者に対して行ったエボラ熱や黄熱病、ラッサ熱の検査はいずれも陰性だった。
患者の大部分は、4月22日に営まれたキリスト教指導者の葬儀に参列していた。
リベリア保健省によると、25日にシノエ郡の衛生当局から、原因不明の死亡が相次いでいると連絡が入った。米疾病対策センター(CDC)にも検体を送ったとしている。
CDCの広報はこの疾患について、「発生のタイミングや発症から死亡までの期間、子どもの死亡率の高さから判断すると、汚染物質の摂取や接触だった可能性が大きい」とする一方で、他の原因も考えられると指摘した。
数人についてはマラリアの陽性反応が出て治療を受けたという。CDCはリベリアに専門家を派遣し、同国政府と連携して対応を支援している。
リベリア保健省の担当官は、国際社会の協力を得て新たな検査を行い、原因の究明に当たっていると説明。現時点では22日の葬儀が発生源だったと特定することはできないと述べ、今も各方面からの調査を行っていると話した。CDCからは1~2週間以内に検査結果について連絡が入る見通しだとしている。