米政府「だまされた」、会談写真公開でロシアを非難
ワシントン(CNN) トランプ米大統領とロシアのラブロフ外相およびキスリャク駐米大使がホワイトハウスの大統領執務室で会談した際、撮影された写真が物議を醸している。
この写真はロシアの国営通信社のカメラマンが10日に撮影したもの。この日は大統領選中のトランプ陣営とロシア政府との接触が問題になっているさなか、トランプ大統領が米連邦捜査局(FBI)のコミー長官を解任した翌日に当たる。写真はロシア国営タス通信によって配信された。
ホワイトハウスはこの会談の写真を11日まで公開していなかった。関係者によれば、ホワイトハウスはロシア政府が地元メディアに対し、写真の配信を認めるとは思っていなかったという。
「だまされた」と、あるホワイトハウス高官は怒りを込めて言う。「だからロシア人は困るんだ。連中は嘘をつく」
トランプ大統領とラブロフ外相との会談の写真の撮影が認められたのはホワイトハウスのカメラマンとロシア側のカメラマンだけで、米メディアには認められなかった。ホワイトハウスの高官は、大統領と大臣級以下の外国高官との会談ではこうした措置が慣行になっていると説明する。
ロシア政府は会談の写真をソーシャルメディアへの投稿に使用。ロシア外務省は笑顔のトランプ大統領がラブロフ外相と握手する写真をツイッターに掲載したほか、外相がコミー長官の解任について冗談を言うビデオまで投稿した。
なお、ロシア外務省のザハロワ報道官は11日、「写真は非公開という話ではなかった」とツイートしている。