北朝鮮ミサイル、核搭載能力を実証と主張 グアムも射程か

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
北朝鮮が新型ミサイルの発射実験に成功したと発表した

北朝鮮が新型ミサイルの発射実験に成功したと発表した

(CNN) 北朝鮮の朝鮮中央通信(KCNA)は15日、新型地対地弾道ミサイル「火星12型」の発射実験を14日に実施し、大型核弾頭を搭載できる能力を実証したと伝えた。

KCNAによると、火星12型は金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が指揮を執って発射され、高度2111.5キロ、飛距離は787キロに達した。

米当局者はこれについて、北朝鮮がこれまでに発射したミサイルの中で最も高度が高く、最もロシアに近かったと指摘している。

KCNAは今回の発射実験の目的について、「新たに開発した大型重量核弾頭を搭載できる弾道ロケットの戦術的、技術的仕様を確認」することにあったと伝えた。

さらに、「米本土と太平洋上の作戦」は北朝鮮のミサイルの射程に入ると主張。米国に対し、北朝鮮を挑発すべきではないと威嚇した。

今回のミサイル実験について、非営利団体「憂慮する科学者同盟」の専門家はブログの中で、北朝鮮のミサイルが本当にこの高度と飛行距離に達していたとすれば、太平洋上の米領グアムにも到達できると分析した。

グアムには米軍のアンダーセン空軍基地があり、B1、B2、B52などの爆撃機が配備されている。

オーストラリア・ローウィ研究所の北朝鮮専門家は、今回の発射実験によって北朝鮮のミサイルは「新たな能力の分岐点を越えた可能性」があると指摘。北朝鮮が今回の実験で入手した弾頭の大気圏再突入に関するデータは、ICBM開発にも応用できるとの見方を示した。

一方、カーネギー清華グローバル政策センターの専門家は、もしグアムが同ミサイルの射程に入るとすれば、北朝鮮は「地域核抑止力」を持つことになり、米本土に到達できる大陸間弾道ミサイル(ICBM)を追求する必要はなくなるかもしれないと述べている。

メールマガジン登録
見過ごしていた世界の動き一目でわかる

世界20億を超える人々にニュースを提供する米CNN。「CNN.co.jpメールマガジン」は、世界各地のCNN記者から届く記事を、日本語で毎日皆様にお届けします*。世界の最新情勢やトレンドを把握しておきたい人に有益なツールです。

*平日のみ、年末年始など一部期間除く。

「核・ミサイル開発」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]