中国軍の戦闘機、米軍機にまた異常接近 南シナ海
ワシントン(CNN) 米海軍は27日までに、中国のJ10戦闘機2機が南シナ海近くの国際空域で活動していた米哨戒機の進路を妨害したと発表した。安全性に欠ける機動だったとしている。
今回の件が起きたのは24日。米中軍用機の異常接近は先週17日にもあった。
米当局者がCNNに明かしたところによれば、中国の戦闘機のうち1機は米海軍のP3哨戒機の前方200ヤード(約180メートル)の位置を飛行し、複数回にわたり旋回したという。一連の機動により米海軍機の飛行能力が制限されたことから、安全性に欠ける動きとみなされた。
米海軍のゲーリー・ロス司令官は、中国機の行動は「安全性に欠けプロらしからぬもの」だったと確認した。ただ、米国は引き続き今回の件の事実関係を調査しているとし、適切なルートを通じ中国政府に懸念を伝える方針を明らかした。
ロス氏はまた声明で、「米軍は南シナ海を含むアジア太平洋地域で日常的に活動している」と言及。「すべての活動は国際法にのっとって行われており、米国は国際法が許す限りどこででも飛行、航行、活動を行っていく方針であることを示してる」と述べた。
米太平洋空軍によると、先週には、中国のSu30戦闘機2機が東シナ海上空で米軍の放射性物質などの観測機WC135の進路を妨害する事態が発生。空軍の声明によると、WC135に搭乗していた乗組員も、中国機の動きを「プロらしからぬもの」と形容していたという。