イラン軍艦艇、米軍ヘリにレーザー照射 ホルムズ海峡
(CNN) 米海軍の第5艦隊司令部は15日までに、ペルシャ湾へつながるホルムズ海峡の公海上でイラン海軍艦艇が飛行中の米軍ヘリコプターにレーザー装置を照射するなど安全を損ね、職業軍人の規範に反する挑発行動を仕掛けたとして非難した。
同司令部の声明によると、イラン海軍艦艇はホルムズ海峡を航行中の米海軍艦船3隻に接近。強襲揚陸艦「バターン」に対しては800ヤード(約732メートル)まで近付いたという。
米海軍の他の2隻は、誘導ミサイル駆逐艦「コール」と貨物弾薬補給艦「ワシントン・チャンバース」。コール、バターン2隻は船首から船尾まで照明灯をあてられたという。これに伴い警告の発砲などはしなかったとしている。
第5艦隊の声明によると、イラン海軍艦艇がレーザー装置を照射したのはこれら米軍艦船3隻に随伴飛行していた米海兵隊所属ヘリコプター「CH53E」。夜間でのレーザー照射は視界をさえぎって飛行操作を困難にし、暗視装置を着用している操縦士の方向感覚も狂わせかねないと批判した。
CNNの取材に応じた米国防総省当局者によると、このイラン海軍艦艇はミサイル艇で、同ヘリはレーザー照射を探知し、自動防御措置としてフレア弾を発射したという。
ペルシャ湾上では米海軍艦船とイラン海軍艦船のにらみ合いが過去にも再三起きている。米国防総省は以前、イラン海軍艦船による安全性などを無視した行動は昨年、35件発生したと報告していた。