中東4カ国、カタールへの制裁続行 返答内容に反発
カタール・ドーハ(CNN) カタールとの国交断絶に踏み切ったサウジアラビアなどの4カ国は5日、カタールに突き付けた関係改善の条件に対し同国が否定的に対応しているとして外交、経済両面でのボイコット策を今後も維持すると発表した。
これら条件に対するカタールの返答の詳細は明らかにされていない。カタールが同意した条件があるのかも伝えられていない。カタールのムハンマド外相は先にCNNの取材に、国際法違反とみなされる要求には一切応じないとの考えを示していた。
エジプトのサメハ・シュクリ外相はカタール側の今回の返答に触れ、総じて否定的で実質的な内容は一切ないと述べた。返答は対立の調停役として活動するクウェートが伝達したという。
カタールと断交にしたのはサウジとエジプトの他、アラブ首長国連邦(UAE)とバーレーン。4カ国は今年6月初旬、カタールがテロに資金援助し、中東地域を不安定化させているとして国交断絶や陸海空における交通遮断などを発表していた。カタールはテロ支援などを否定している。
4カ国外相は5日、カイロでカタール情勢に関する協議を持った。サウジなどが要求した関係改善のための条件は13項目。カタールの衛星テレビ局アルジャジーラの閉鎖、イランとの外交関係縮小、カタール内のトルコ軍基地の機能停止などを盛り込んでいた。これらの項目への回答期限は48時間延長され、5日となっていた。
カタール側の今回の回答内容を受け、4カ国が次に打ち出す具体的な措置は不明。情勢の討議をさらに進めるとし、バーレーンの首都で後日、新たな会合を持つとした。