中国が大規模軍事パレード、最新鋭の兵器公開
北京(CNN) 中国人民解放軍は30日、創立90周年記念の軍事パレードを実施し、最新鋭の戦闘機やミサイルを公開した。
最高指導部の大幅な入れ替わりが予想される今秋の共産党大会に向けて、習近平(シーチンピン)国家主席の権力掌握を誇示する狙いもあったとみられる。
今回のパレードは通常の北京中心部ではなく、内モンゴル自治区にあるアジア最大規模の演習場で実施された。国防当局の報道官は「地域の現状とは無関係」と述べ、パレードが前々から計画されていたことを強調した。
アジア地域では28日夜、北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射し、米本土全域が射程圏内に入ったと主張。トランプ米大統領は29日のツイートで、中国が北朝鮮への影響力を行使していないと非難し、「大変失望している」と発言していた。
パレードに先立つ閲兵式には、1万2000人の兵士が参加。迷彩服に身を包んだ習主席は演説で「世界は平和ではなく、平和には防衛が必要だ」「我が軍には世界平和の維持に貢献する能力がある」と強調した。
国防当局によると、パレードで登場した100機以上の航空機や600種類近い兵器のうち、半数近くは初公開だった。特に、最新世代のステルス戦闘機「殲(せん)20(J20)」は米軍のステルス機に匹敵する能力があるともいわれ、注目を集めている。またパレードの最後には、複数の弾頭の塔載が可能とされる新型のICBM「東風31AG」も公開された。