中国外相、米朝双方に「ブレーキ」呼び掛け
ワシントン(CNN) 中国の王毅(ワンイー)外相は15日、ロシアのラブロフ外相と北朝鮮情勢について電話で協議し、米国と北朝鮮の双方に向けて挑発的な行動に「ブレーキ」をかけるよう呼び掛けた。
中国外務省によると、王氏はラブロフ氏との会話の中で、朝鮮半島の核問題を平和的に解決することが中ロ両国を含む全関係国の利益にかなうと強調。ロシア側と緊密に連携し、「8月危機」の回避に努めることで合意した。両氏とも、政治的、外交的解決以外に道はないとの考えで一致したという。
ロシア外務省も声明で、両氏が朝鮮半島での悪循環から抜け出す道を協議し、北朝鮮に対する軍事的冒険や威嚇は「容認できない」との立場を示したと伝えている。
北朝鮮の朝鮮中央通信(KCNA)はこの数時間前、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が米領グアム周辺へのミサイル発射計画を精査し、当面は米国側の動きを見守る考えを示したと伝えた。これは21日から始まる米韓合同軍事演習を指した表現との見方もある。
米国務省報道官は同日、北朝鮮がミサイル発射の保留を示唆したことと引き換えに米朝対話に応じる可能性はあるかとの質問を受け、子どもから「クッキーを盗まないからごほうびにテレビを買って」と言われても「答えはノーだ」と答えた。
ティラーソン国務長官は正恩氏が保留を決めたことについて「今のところコメントはない」と述べ、「我々は引き続き対話実現の可能性に注目しているが、それはかれ次第だ」と強調した。