ニュージーランド総選挙、投票開始 接戦の模様
(CNN) ニュージーランドで23日、議会総選挙の投票が始まった。接戦模様だが、CNN系列局「ラジオNZ」が投票日前に最後に公表した各種世論調査の平均値によると22日の時点で、与党・国民党が45.1%、野党・労働党が41.9%となっている。
一部調査では劣勢と判断されていた国民党が支持率を盛り返した格好ともなっている。ただ、労働党が支持率約7.2%の「緑の党」の協力を得て、政権樹立につなげる可能性も指摘されている。
ビル・イングリッシュ首相率いる国民党は2008年以降、少数派政権の維持を続けている。
選挙戦では経済が大きな争点になり、国民党は過去の実績を前面に出し、労働党は住宅価格の高騰などを批判する戦術を展開した。住宅価格は過去1年で13%値上がりしたとされ、労働党は政権党に返り咲けば住宅10万戸の供給を公約した。
イングリッシュ首相は今年に入り、政界の主導権を握り続けていたが、労働党が女性のジャシンダ・アーダーン新党首を選んで選挙戦に臨んだことで潮目が変わった。アンドリュー・リトル前党首を引き継いだアーダーン氏の登場後、支持率は急速に回復し、地元メディアは「ジャシンダ旋風」とも評した。
期日前投票は約100万人に達し、同国史上、最多の票数となり、今回選挙への有権者の関心の高さを示唆している。