サウジアラビア、女性の運転禁止を解除へ
ワシントン(CNN) サウジアラビアでこれまで禁止されていた女性の自動車運転が認められる見通しとなった。同国外務省が26日、ツイッターの公式アカウントで明らかにした。
外務省によると、すでに国王が勅令を出しており、施行に向けた委員会が設置された。30日以内に委員会が勧告を出し、来年6月24日までに政府が施行する。
国王の息子で駐米大使を務めるハレド王子は、26日の記者会見で「これは我が王国にとって歴史的な日だ」と語った。
ハレド王子の兄、ムハンマド皇太子は今年6月に副皇太子から昇格して以来、「ビジョン2030」と題した経済改革構想を主導してきた。その目標の中には、女性の就労促進も含まれている。
ハリド王子は女性の運転解禁も「ビジョン2030」の一環だと述べ、「女性の就業状況を変えるためには、車で通勤できるようにする必要がある」と指摘した。サウジには公共交通機関がほとんどない。
女性が運転免許を取得するのに男性保護者の許可を得る必要はなくなるという。ただしハリド王子は「女性が運転しなければいけないというわけではなく、運転してもいいということだ」と述べ、その選択は本人次第だと強調した。
ムハンマド皇太子はすでに、女性の行動を取り締まってきた宗教警察の権限を縮小するなどの改革を進めてきた。23日の建国記念日には、記念行事の会場となったスタジアムに女性の入場が初めて許可された。