カタルーニャで反独立デモ、30万人規模 解任の州首相を非難
バルセロナ(CNN) スペイン北東部カタルーニャ自治州の独立問題をめぐり、州都バルセロナで29日、独立に反対する市民らが大規模なデモを実施した。一部の参加者らは、独立運動が州を分断させているなどと非難し、運動を主導してきたプッチダモン氏の収監を求めるスローガンを唱えた。
バルセロナ警察によると、29日のデモには約30万人が参加。デモ隊はスペイン国旗とカタルーニャ州旗を掲げて同市の繁華街を行進した。
カタルーニャの州議会による一方的な独立宣言に対し、中央政府は州の自治権をはく奪してプッチダモン氏らを解任。12月21日に州議会選挙を実施すると発表した。
プッチダモン氏は28日、地元ジローナから声明を発表し、州トップの座にとどまる意思を印象付けた。同氏は反対派への暴力や侮辱を慎み、相手の意見を尊重することが「勝利をもたらす唯一の姿勢」だと訴え、支持者らに「忍耐」を呼び掛けた。
一方で自らを解任するなどした中央政府に対しては「民主的抵抗」を貫くよう支持者らに求めた。
中央政府は同日、プッチダモン氏は州議会選挙に立候補する資格があるとの見解を示したが、一方では同氏を反逆罪で訴追する可能性も示唆している。反逆罪で有罪となれば、最大30年の禁錮刑を科されることになる。
中央政府の報道官は28日、ロイター通信とのインタビューで、プッチダモン氏の独立運動は「すでに終わった」と断言。同氏が政治を続けたいなら次回選挙に備えるべきだと語り、選挙は市民にとって「合法的で自由な」意思表示の機会になると強調した。