ドゥテルテ比大統領、「16歳の時に人を刺し殺した」と発言
(CNN) アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議出席のためベトナム中部ダナンを訪問中のフィリピンのドゥテルテ大統領が現地フィリピン人との会合で、16歳の時に人を刺し殺したと発言していたことが11日までにわかった。
ドゥテルテ氏はこの中で、自身の政策に対する人権団体の批判に言及しつつ、自分は刑務所に入るのを恐れていないと主張。人を刺殺した話は、この主張を裏付けるために挙げたものとみられる。
ドゥテルテ氏はタガログ語と英語の混じった会話で、「10代の頃は拘置所に出たり入ったりしていた」と言及。当時はあちこちでけんかをしていたと明かした上で、「16歳の時に誰かを殺した。本当に人間をだ。けんか中に刺した」と述べ、「ただ目が合ったという理由だけで」とも付け加えて聴衆から笑いが起きた。
また、「麻薬戦争」に取り組む自身の手法は若い頃の自分のあり方を反映したものだとも示唆した。ドゥテルテ氏は大統領選で主に、フィリピンの麻薬問題に対し一切妥協しない方針を掲げて当選していた。
ドゥテルテ氏の報道官はCNNフィリピンの取材に、「あれは冗談で言ったのだと思う。大統領は海外在住のフィリピン人といる時は大げさな言葉を使う」としている。
ドゥテルテ氏はベトナムでトランプ米大統領と会談する予定。トランプ氏はAPEC首脳会議などに向けて10日にベトナム入りした。12日には東南アジア諸国連合(ASEAN)関連会合に出席するためフィリピンに向かう。