米ロ首脳会談、APECでは行わず ホワイトハウスが明言
ベトナム・ダナン(CNN) ホワイトハウスのサンダース報道官は10日、ベトナムでのアジア太平洋経済協力会議(APEC)にともに参加する米国のトランプ大統領とロシアのプーチン大統領について、両者による公式の会談は行われないとの見通しを明らかにした。一方で非公式に言葉を交わす機会はありそうだとの見方を示した。
サンダース報道官は、大統領専用機「エアフォースワン」の機内で報道陣に対し「もともとプーチン氏との会談が確定していたわけではなかった。両首脳のスケジュールが合わないため、今回の会談は見送られるだろう」「公式な会談の予定はない」と説明した。
そのうえで「同じ会議に参加するのだから、偶然近くで顔を合わせて互いにあいさつするくらいの可能性は確かにある」と述べた。
これに先立つ9日、ロシアのウシャコフ大統領補佐官は国営イタルタス通信に対し、プーチン氏とトランプ氏が10日のAPEC開催に合わせて会談する予定だと発言。時間と場所も双方で合意済みだとしていた。
一方、ティラーソン米国務長官は中国で会見を行った際、両首脳が会談するかどうかについて明言しておらず、トランプ氏とプーチン氏との間で中身を伴う議論が十分できるか当局者らが検証中だと語っていた。
米ロ首脳会談の実現に注目が集まるなか、トランプ氏はAPECで主に自由貿易を取り上げる方針だとみられる。
ホワイトハウスの当局者の1人は、「大統領のAPECへの参加を通じ、公平で持続可能な、ルールと市場原理に基づいた国際経済システムに対する米国の取り組みは強化されるだろう」と述べた。