韓国事故機の「ブラックボックス」、墜落4分前に停止
ソウル(CNN) 韓国南西部の務安(ムアン)国際空港で昨年12月29日に乗客・乗員179人が死亡した旅客機事故で、回収されたフライトレコーダーとボイスレコーダーは機体が胴体着陸する数分前に停止していたことが分かった。捜査員らが11日に明らかにした。
機体は胴体着陸後、滑走路上で大破・炎上した。生存者は2人で、韓国では過去30年近くで最悪の航空機事故となった。
いわゆる「ブラックボックス」と呼ばれる機体の記録装置からは、当該の済州(チェジュ)航空機が胴体着陸した原因を明らかにする情報が得られると期待されていた。
しかし韓国運輸省は11日、コックピット内のやり取りが記録されているボイスレコーダーも飛行を記録するフライトレコーダーも墜落の約4分前に停止していたと発表した。
同省は声明で、両装置が停止した理由は不明とし、今後原因を突き止める意向を示した。
両装置からの情報は得られないものの、事故原因を特定する捜査は様々なデータの調査・分析を通じて実施すると、同省は述べた。
ボイスレコーダーは当初韓国で分析され、その後情報の照合のため米国に送られた。
フライトレコーダーの方は、破損のため韓国内ではデータを取り出すことができないと判断。 米国家運輸安全委員会(NTSB)へ送り、解析を行っていた。
CNNはNTSBにコメントを求めている。