小さな町で性的暴行151件、子どもも被害 ノルウェー
警察は、昨年6月の地元紙の報道をきっかけとして捜査に乗り出した。事件の背景に民族や宗教が絡んでいた形跡はないとしながらも、サーミでは家族の絆や連帯感が強く、それが「事件についての沈黙を守らせる仕組み」として作用したと見ている。
サーミの警察に対する根強い不信感も、事件が長年にわたって隠されてきた一因となった。サーミ権利団体の代表によれば、サーミの人たちはかつて、「良きノルウェー人となって、自分たちの文化や言語を捨てるよう」促されてきたという。
今ではテュスフィヨールの住民の間にも、「警察は自分たちを助けてくれる」という認識が広まりつつあるものの、信頼関係の構築には時間がかかると同代表は話している。