レバノン首相が辞任撤回、地域紛争への不干渉で政権内合意
ベイルート(CNN) レバノンのハリリ首相は5日、訪問先のサウジアラビアで先月表明した辞任を正式に撤回した。ハリリ氏の広報室がCNNに語った。
ハリリ氏は先月初めに突然、サウジの首都リヤドで辞任を表明したが、同下旬に帰国。レバノン政府の要請に応じて辞任は保留すると述べていた。
広報室によると、ハリリ氏は5日、レバノン政権の全勢力が地域紛争への不干渉で合意したことを受け、辞任を撤回した。政権内の主要勢力にはイランの支援を受けるイスラム教シーア派武装組織「ヒズボラ」も含まれ、複数の閣僚ポストを握っている。
ハリリ氏自身も声明で、アラブ諸国の紛争や内政に干渉しないとの合意が成立したと述べた。
ただヒズボラは、内戦下のシリアへ戦闘員を送り込んでアサド政権を支援し、サウジなどから非難されてきた。さらにイエメンでも現在、イランの後押しを受ける反政府武装組織フーシを支援中とされるが、ヒズボラはこれを否定している。
ヒズボラの報道担当者は5日午後、CNNの取材に対して「コメントはまだない」と述べた。