ドゥテルテ氏、LGBTの権利「守る」 従来態度から変化
(CNN) フィリピンのドゥテルテ大統領は17日、ダバオ市で開催された性的少数者(LGBT)関連の会合に出席し、自身が大統領職にある間はLGBTコミュニティーの権利は保護されるだろうと語った。国営フィリピン通信(PNA)が伝えた。
こうした発言からは、ドゥテルテ大統領の同性愛者に対する考え方について変化が起きたことがうかがえる。
CNNフィリピンによれば、ドゥテルテ大統領は今年3月、ミャンマー訪問時の講演で、フィリピンの人々に対し、同性婚について反対する考えを表明。男性と女性による結婚以外はフィリピンでは認められないとの認識を示していた。フィリピンでは多くの人々がキリスト教を信仰している。
ドゥテルテ大統領はダバオ市での会合で、「抑圧はなくなり、我々は社会におけるあなたたちの重要性を認めるだろう」と述べた。
ドゥテルテ大統領はまた、政権内にLGBTコミュニティーから人材を登用する考えも明らかにした。都市部の貧困問題に対応することになるという。
ドゥテルテ氏は2016年の大統領就任以来、多くの犠牲者を出している麻薬撲滅への取り組みなどから、人権侵害との批判も受けている。
麻薬撲滅への取り組みの中で、警官や自警団によって、薬物利用を疑われる人やディーラーが数千人殺害された。
ドゥテルテ大統領は先月、16歳の時に人を殺したことがあると発言していた。ドゥテルテ氏はまた以前にもダバオ市長時代に犯罪の容疑者を殺害したことがあると述べていた。