極右政党含む連立政権発足、6千人が抗議デモ オーストリア

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就任式に参加した国民党のクルツ党首(左)とアレクサンダー・ファンダーベレン大統領

就任式に参加した国民党のクルツ党首(左)とアレクサンダー・ファンダーベレン大統領

(CNN) オーストリアで18日、反移民などを唱える極右政党の自由党を含む連立政権が正式に発足した。首相らの就任式が開かれたホーフブルク宮殿の前では、新政権に反対する人々が抗議活動を行った。

新たな首相には中道右派の国民党を率いるセバスティアン・クルツ党首が就任した。31歳のクルツ氏は、世界の国々で最も若い指導者となる。

元歯科技師で自由党党首のハインツ・クリスティアン・シュトラッヘ氏は副首相に就任。緑の党所属のリベラル派、アレクサンダー・ファンダーベレン大統領が就任式を執り行った。

警察は新政権への抗議デモの参加人数について5000~6000人と発表した。女性団体や左翼政党を含むこれらの参加者は「ナチスによる統治を許すな」などと書かれたプラカードを掲げた。警察によると「複数の発火物を投げる動きもあったが、これはやめるように声がかかった」という。

2000年に自由党が連立政権入りした際、欧州連合(EU)は同国に対して制裁措置を発動。ナチスを率いたアドルフ・ヒトラーの生まれた国で極右政党が政権を握ったことに対する抗議の意思を示した。

ドイツのメルケル首相は18日、記者会見で、オーストリアが今後も「欧州における積極的なパートナー」であり続けることを期待すると述べた。会見後にはクルツ首相に電話し、近くベルリンを訪れるよう招待したという。

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