北朝鮮、在ベルリン大使館通じて核技術を入手 ドイツ情報機関
(CNN) ドイツの情報機関、連邦憲法擁護庁のマーセン長官は、北朝鮮が在ベルリン大使館を通じて核兵器開発に関する技術を入手していたとの見方を明らかにした。
マーセン長官はCNN系列局のARDに対し、「我々は、兵器調達があそこ(在ベルリン北朝鮮大使館)から行われていたと断定した。我々の見方では、狙いはミサイル開発や、一部は核開発にあった」と語った。
ARDは北朝鮮のミサイル開発についてのドキュメンタリー番組を5日に放送予定。放送前のプレスリリースの中でマーセン長官は「発見すれば阻止するが、常に防止できるという保証はない」と述べている。
マーセン長官によると、北朝鮮は密売人や海外の闇市場を通じて入手した兵器の部品を、ドイツで購入していたと思われる。調達していたのは、民生用にも軍事用にも利用可能な両用部品が多数を占めていた。
ドキュメンタリー番組によると、ドイツ当局は、調達した部品が2016年から17年にかけて北朝鮮のミサイルに使われていた証拠を入手した。14年には北朝鮮の外交官が、化学兵器製造の過程でガス放出量を測定するための装置を入手しようとしたという。
国連は、北朝鮮が国際制裁に違反して、禁輸品の輸出によって昨年1年間で約2億ドルを稼いだと指摘している。
国際社会は北朝鮮に対する制裁を強めているが、国連によれば、北朝鮮は世界石油供給チェーンの悪用や外国人との共謀、オフショア企業の利用、国際金融システムの悪用などを通じて制裁をすり抜けているとされる。