イスラエル、シリアに報復 「大規模攻撃」で戦闘機墜落
(CNN) イスラエル軍は10日、同国北部で戦闘機がシリア軍から大規模な攻撃を受け、1機が墜落したと発表した。報復としてシリア国内の12カ所を攻撃したとしている。
イスラエル軍はこれに先立つ同日未明、シリア中部パルミラ近郊にあるイランの軍事施設から発進してイスラエル領空に侵入したイランの無人機を、戦闘ヘリコプターで撃墜していたという。
同施設に対して戦闘機8機で報復攻撃を仕掛けたところ、シリア軍から激しい対空砲火を浴びた。
墜落したF16戦闘機のパイロット2人は脱出したが、うち1人はこの時に重傷を負ったとされる。
軍の声明によると、報復攻撃の対象にはイランがシリア領内に設けた軍事施設4カ所が含まれていた。声明は「イランとシリアによる重大な主権侵害に対し、今後も断固とした措置を取る」と表明している。
イスラエルのダノン国連大使は国連安全保障理事会に対し、イランの行動を非難して「挑発」の停止を求めるよう要請した。
一方でシリアの国営シリア・アラブ通信(SANA)は、イスラエルによる基地攻撃という「新たな侵略行為」への報復として、同国空軍が複数のイスラエル軍機を攻撃したと伝えた。
またイラン外務省の報道官は、イスラエルが同国の無人機を撃墜したとの主張を「ばかげている」と一蹴(いっしゅう)した。