米朝首脳会談の場所選びが難航 平壌、北京にソウルは後退
ワシントン(CNN) 開催へ向けて水面下での準備作業が進む史上初の米朝首脳会談の問題で開催地をめぐる調整が両国間で最大の障害になっていることが19日までにわかった。
この問題の経緯に通じる米国などの政府当局者が明らかにした。首脳会議で取り上げる議題や代表団の構成などについては前進が見られるともした。
これら当局者によると、米政府は開催地についてアジアと欧州の複数の場所に絞っていた。ただ、当初浮上していたワシントン、北京、ソウルと平壌は現在、消えたかもしくはその可能性はより少なくなっているという。
東南アジアではシンガポールの可能性が強まり、ベトナムとタイの都市も視野に入っている。欧州ではスイスとスウェーデンの他、北朝鮮と外交関係を持つ他国も考慮されている。モンゴルの首都ウランバートルも候補地の1つだが、他の場所とは同一視されていないという。
トランプ大統領は17日、記者団に開催地として5候補が考慮され、米国内ではないとも明かしていた。
米政府当局者によると、開催地の決定には北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の鉄路もしくは空路での移動を考える際、どれほどの遠距離が可能かの要因が絡んでいる。
開催地は米朝双方にとって中立な位置にあることが必要で、金委員長が韓国沖に停泊する米空母に乗り込むことは有り得ないだろうと指摘。また、トランプ大統領は同委員長の本拠地とも言える南北間の非武装地帯での会談を良しとはしないだろうとも述べた。